テーマ:ジュース
 

 三歳の長男は何かといえば「ジュース、ジュース」と言って飲みたがります。このようなものを与えていってよいのでしょうか?
 
 


 日増しに暑くなっていくこのころは汗をかくので、水分の要求が強くなります。しかし、のどが渇いたからといって水だけ飲んでいると、汗の中に含まれているミネラルも失われていくため、血液はうすくなって元気がなくなります。
 したがって、このように汗で水分が失われたり、そのほか下痢や嘔吐(おうと)などで水分が失われる時は、水分の補給だけではなくミネラルを含んだ水分が必要です。その意味からミネラルや糖分を含んだジュースは適当ですが、それが過ぎると糖分で空腹を満たすことになり、三度の食事にも影響します。
 そこでジュースは1日200ccぐらいに抑えて、そのほかは普通の水を飲ませるようにしましょう。ジュースは甘くておいしいし、からだにとってはよいこともありますが、水分の補給ということからすれば、成分的には飲みすぎに注意ということになります。このような時期は冷たい生水のおいしさも味わわせたいものです。
 ジュースは糖分が入っているため、絶えず飲んでいると歯が糖漬けになって、虫歯の原因になります。ことにだらだら飲むのはよくありません。飲み方にはけじめをつけたいものです。特に食事の前などは控えましょう。
 
(子どもの城・小児保健クリニック小児科医・巷野悟郎)