テーマ:早起きと朝食で生活リズムを
 

  四歳の男の一人っ子です。夜、なかなか寝ないで十二時頃布団に入ります。朝起きるのも遅く、ほとんど朝食をとらないで保育園に行きます。保育園では、友だちとうまく遊べないと言われます。どうしたらよいでしょうか?
 
 


 厚生労働省の全国調査でも、夜更かしが増えています。幼児の半数以上が午後十時以降の就寝です。
 人は太陽が出ている昼間は起きていて活動し(子供は遊び)、太陽が沈むと眠るように体が仕組まれています。睡眠の生理からは、子供は八時頃に寝るのが自然とされているのですから、十二時の就寝では翌日起きられないのは当然です。睡眠が十分でなく、朝食を食べなければ午前中は空腹ですから、落ち着きがなく、自分の気持ちを抑えきれないから、かみついたりすることがあります。これは今、保育園で問題になっています。
 答えは簡単で、夜は早く寝かせることです。しかし、それができないからご質問のようになるので、まずは、朝早く起こすことから始めましょう。睡眠時間が少なくても起きてしまえば子供は元気ですから、少しずつ早く起こしてみましょう。そして、朝食を十分にとって保育園に行くようにします。子供にとっては午前中の明るい中での遊びは大切で、これが一日の昼夜の生活リズムをつくるポイントです。早く起こしたときの睡眠の不足は、園での昼寝で補います。
 このようなリズムをつくるためには、親の協力が必要です。今、子供に色々な問題が起こっていますが、生活リズムの乱れが原因という人もいます。解決方法は、昔からの早起きと、きちんとした朝食です。
 
(子どもの城・小児保健クリニック小児科医・巻野悟郎)