保津文化センターが主催する竹の炭焼きが1月26日、27日にかけて同センター広場で行われました。講師として専門家の右京区の井上雅晴氏、河原林町の桂氏らを招き、保津町の有志20人が参加しました。
保津町は昔から竹材業を営む人が多く、竹林の面積も広大でした。当時は建築材などに多く利用されていましたが、近代建築の様式に変化していくと同時に、その需要が減ってきたようです。
薮地の管理も行き届かぬようになって、放任竹林が住宅地や田畑に侵入拡大し、生態系が変わるほどになってきました。何とかもっと竹を利用できないものかと研究されるようになり、次の活用事例や効能が明らかになりました。
竹炭の効果として、住宅にあっては防虫や防カビ、防菌、防臭、生活においては土壌改良や豊富なミネラル。ご飯がおいしく炊けると言われ炊飯に、また袋に入れて風呂に浸けたり、冷蔵庫の中の消臭。花の活性化のために花瓶に、煮物に入れるとコクが出る。油に入れると油質が変わらず減りが少ないし、揚げ物がカラッと揚がる。漬物にも入れると良い、と言われています。
また、汚れた水路や小川に炭を浸けておくと汚水が浄化されるし、割箸も木材の伐採で東南アジア諸国より自然環境破壊など悪評をたたかれるより、本来の竹の箸を使えば生育も早いし、環境にも大きな効果を与えると言われています。
さらに、生産中に発生する竹酢液の有効利用としては、野菜などの土壌改良があり、20倍程度に希釈して虫除け、殺虫に効果を上げています。また、皮膚の殺菌、消臭にも効果が大きいと言われています。
今回、長岡京市森林組合から借りた移動式炭化炉で、約50キロの竹炭と副産物の竹酢液も出来上がり、参加者が分け合って持ち帰りました。竹は生長が早く、資源としても安価供給が出来るものとして、今後身近にある竹の有効利用を見直すべきです。 |
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