テーマ:かみつき
 

 1歳8か月の長男は、保育園に通っています。このごろ友だちにかみつくことがあると聞いたので心配です。元気な子供なので、どうしたらよいでしょうか?
 
 


 1歳半から2歳ごろの子供は、心や体がかなり発達して、遊びも盛んになります。そして、言葉もだいぶ理解できますが、自分からの表現はまだまだです。そのため、話せば分かることであっても、それがうまく伝えられないので、気持ちのいらだちの結果、相手をかんでしまうことがあるのです。このようなことは、相手をたたいたり、おもちゃをぶつけたりするのと同じことです。ただ、かむと相手に傷がついたりするので問題となります。

 この時期の子供は、いつこのような行動をとるか分からないので、保育士さんは注意していますが、瞬間的なので防ぎようがありません。しかれば余計にいらだってしまうことがあります。そこで、このようなときは、まずかんだほうをそのままにして、かまれた子をいたわってあげることです。そうしているうちに、かんだほうの子供は寂しそうな様子になるので、その機を逃さず「痛いからかまないでね」と話し掛けましょう。お母さんにしてみれば心配でしょうが、この年齢のお子さんの特徴だということは、保育園でも十分理解しているはずです。保育士さんにお任せしましょう。

 そして、もしお子さんがかまれたときも、この時期の子供のことを理解して、かんだ子供を許してあげましょう。
 
(子どもの城・小児保健クリニック小児科医・巷野悟郎)