ふるさと亀岡ガイドの会では五月二十九日、奈良から訪れた観光客を新緑の亀山城跡に迎えてガイドしました。
亀山城跡では、内堀や石垣と松並木を渡る風に往時を偲び、天正十年明智光秀が本能寺に向け兵を進めた拠点となった亀山城。明治十一年には時の政府の命により城郭の取り壊し、大正十年には第一次大本数の弾圧、昭和十年には第二次の弾圧により城郭の施設は、そのほとんどが破壊された歴史をガイドしました。
その後、内堀の後である親水公園や亀山藩歴代藩主をまつるゆかりのお寺を巡り、光忠寺では糸繰姫血染めの敷石と、その悲しい出来事を説明しました。城より降ろせとの命を、殺せと聞き違えて起こったこの事件を、私たちのいましめにしていきたいとガイドして、観光の皆様に喜んでもらった暑い日のガイドでした。
また、六月一日には西国二十一番札所の穴太寺をガイドしました。観光と巡拝に訪れた観光客に境内の堂宇と、明智光秀による丹波平定で大きな被害を受けた歴史、ご本尊の国宝木造聖観音立像の縁起、この仏像を彫り上げた仏師の身の危機を救った聖観音様が、身代わり観音といわれるゆえんを知っていただきました。
穴太寺の本堂、庫裏、多宝塔と、庫裏青院より見る見事な庭園を紹介し、最後に亀岡市文化財指定の涅槃像にふれ、「ありがたや諸病悉除の釈迦如来ねがえ穴太の寺に詣でて」と願いつつ、我が身の病の個所をさすり諸病退散を祈願しました。 |